体調不良と心の関係を調べることが目的

心の病と向き合う心療内科はその性質上、精神科と混同されがちです。心の病を扱う点は同じですが、精神科は精神疾患に対する治療を目的としているのに対し、心療内科は身体的な不具合を引き起こす心の問題の解消に取り組むのが目的です。発熱や動悸、息切れなどの症状があるにも関わらず、内科的な検査では異常が確認できない場合に心の病による悪影響が疑われます。心療内科は具体的な体調不良を患う患者の心に生じている問題を把握し、解消の方法を見つけるための診療科目です。そのため、心療内科の医師は心の病と共に体調不良のメカニズムについても熟知する必要があります。業務の性質上、一般内科を兼任することも多いのが心療内科医の特徴です。

投薬治療の他に患者の生活改善を指導することもある

心療内科で行われる治療は投薬やカウンセリングが主流ですが、患者に対する生活面での指導も重要な治療のひとつです。心の病を患っている人は生活リズムが不規則になっていることが少なくありません。特に週単位や月単位で勤務時間が変わる仕事に従事している人は心身の疲労が溜まりやすく、心の病を患うリスクが高いと言えます。心療内科では十分な休息を取ることを患者に推奨していますが、これは疲労の解消が心身を安定させる最善の方法であることが大きな理由です。毎日の暮らしの中にある問題点を知ることが治療の第一歩なので、患者の生活内容を詳しく調べることもあります。プライバシーに干渉する形になるので、患者からの信頼を得ることが必須条件と言っても過言ではありません。